ニュー・シネマ・パラダイス

 

ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版 [DVD]

ニュー・シネマ・パラダイス 完全オリジナル版 [DVD]

まず、はじめに解説を付け加えておきます。 

この映画には「劇場公開版」と「完全オリジナル版」の二種類があり、それによってユーザーによるレビューも大きく変わってくるだろうということです。 

僕は今回、「劇場公開版」に焦点を当てて、このレビューを書きたいと思います。 


舞台は、イタリアのシチリア島。この映画の主人公であるサルヴァトーレが幼い頃、そして青年の頃を回想するシーンから始まり、そして、時を重ねて現在のサルヴァトーレを描くという構成をとっています。 


この映画は、本当に様々な形で私たちに「愛」を語りかけている気がします。この映画のテーマといっても過言ではないでしょう。 


サルヴァトーレとアルフレードの間にある友情。 

サルヴァトーレと、家族との時を超えた絆。 

そして、エレナとサルヴァトーレとの間にある、時を超えた愛。 



僕は、まだこの映画に秘められた奥の深さを完全に語りうることができないと思った。 

なぜなら、これほどまでに誰かを愛し、そして、これほどまでに数奇な運命の狭間に揺れる深い愛と悲しみのドラマを経験していないからです。 

一度見ただけでは、この映画の内容を語りきることができないと感じました。 


しかし、現時点でも自信を持って言えるのは、ストーリーが非常に繊細で、どこかあたたかみがあるということ。 


初めて公開されたのはもう20年も前であり、作風も非常にレトロなゆえに、それが演出する舞台効果もあるのかもしれないが、とてもあたたかい映画でした。 

「今から20年後にこの映画を観たら、どんな感想を抱くんだろうなぁ…。」 

そんなことを、この映画を観ながら考えていました。 



星4つか、あるいは5つかで非常に迷いましたが、「これから自分の人生の中で様々な経験をするうちに、きっとこの映画の面白さ・深さに通ずるものを見つけられるんじゃないか。」 

そのように思ったので、今回は星5つをつけておきます。 


やはり、トルナトーレ監督の作る映画と、モリコーネの奏でる旋律には大きな感動がありますね。 


余談ですが、僕はトルナトーレ監督とモリコーネが組んだもう一つの映画である「海の上のピアニスト」という映画を、ぜひ多くの方に見てもらいたいです。本当に素晴らしい映画だと思います。

※レビューはコチラ

http://hamamo10.hatenablog.com/entry/2013/05/26/195853

 

レナードの朝

舞台は、慢性神経病患者専門のベインブリッジ病院。 

新しく赴任してきたセイヤー医師は、回復の兆しのない嗜眠性脳炎の患者たちと誰よりも真剣に向き合い、葛藤し、彼らを理解しようと努力する。 

ある日、セイヤー医師は患者の行動の記録からパーキンソン病向けの新薬L-ドーパを投与するという新たな試みを行い、患者の一人であるレナードを一時的に昏睡状態から覚醒させるという奇跡を起こす。 

それまでの昏睡状態が嘘であったかのように、レナードは普通に食事をし、病院の人たちや看護士の人たちとコミュニケーションをとり、やがてある女性に恋をする。 

しかし、薬の副作用は徐々に彼の体に舞い戻った時間を元に戻し、筋肉の痙攣や緊張を復活させてゆく。 

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古い映画ですね。本当に大好きな映画です。この映画のラスト10分間は涙が止まりません。 

この映画は、実話をもとにして作られています。よって、ストーリー自体はレナードに主眼が置かれていますが、映画中では原作に基づいて患者20名も昏睡から目覚めています。 


仕事 楽しみ 友情 家族 

そして、純真な気持ち 


この映画の中で語られる言葉がとても心に響きます。 

心のどこかで忘れられている大切なものをレナードは皆に伝えたのです。 


レナードの渾身の気持ちを、渾身の力で受け入れるセイヤー医師の人間性。 

セイヤー医師の活躍に心打たれ、周りの人が次々と協力しようとする姿。 

眠りから覚め、多くの人と触れ合う中で「愛」を見つけるレナード。 

レナードと愛する人との、ダンスシーン。 

エレノアに純真な気持ちを伝えるセイヤー医師。 


さまざまな場面で、泣かされました。文句なしの、星5つです。

iCon

iCon Steve Jobs: The Greatest Second Act in the History of Business

iCon Steve Jobs: The Greatest Second Act in the History of Business

This book talks about the origins of the Macintosh OS. It wasn’t until Steve Jobs was pushed from the Lisa project, to the cost efficient new operating system, the Macintosh

The title of this book, “iCon”, seems relevant. Not only does it follow the “iX” phenomenon by Apple, but also because in 2000, Steve Jobs said that he is the iCEO of Apple Computers during the MacWorld conference that year. 

The authors of this book have described the rise and fall of the CEO of Apple in a very ingenuous way of writing. Knowing the “hot tempered” personality of Steve Jobs, the authors have written about the positive aspects. 
  
The authors also tell us Jobs’s re-invention of his company with the iMac , and his transformation of the industry with the revolutionary iPod

I think it is worth while to read anyone who wants to understand how the modern digital age has been formed, and refined by the most influential figure of this age , including three industries - Movies, music, and computers.

木を植えた男

木を植えた男

木を植えた男

自分が生きてきた中でベスト5に入るほどの著書。 

初めて読んだのは確か中学生の頃でした。 

特に読書の習慣がなかった当時でも、この作品にはぐいぐいと引き込まれていったのを覚えています。 

気がついたら涙を流していました。 

自分が大好きな画家でもあるフレデリック・バックが描く筆致は、読む人を優しさで包み込みます。 

人生について考えさせられる作品です。

メメント・モリ

メメント・モリ

メメント・モリ

連日のように報道される殺人や戦争のニュースを観ていると、世の中では、「生」と「死」の価値観が揺らいでいるような気がしてならない。

それらは極めて形而上学的で、時間や空間の感性形式をとることなく理性的思惟の中に存在している。

それゆえに、あくまでも持論だが、当事者によってはそれらはあたかも仮想現実として映ることもあるだろう。

だが、この本では、そんな仮想現実が「現実」として巧みに描写されている。この本に載っている写真は、無論現実なのだ。

おそらくどんな当事者であれ現実に回帰するきっかけを得られると思う。

この本を読めば、僕たちは「生きている」のか、あるいは「生かされている」のかを考えさせられる。

この本にあるような現実を少しでも多くの人が知り、今自分たちにある命を大切にして生きなければいけないと感じる。

読み進めてゆくうちに、「死を想え」という言葉の意味がぼんやりとわかってくると思います。

 

重力ピエロ

重力ピエロ

重力ピエロ

遺伝子研究をする兄、泉水。

そして、自分がピカソの生まれ変わりだと信じる弟、春。

次々と起こる放火事件を追う二人が直面するサプライズを、技巧的なストーリー展開でつづった作品。



実は、これは伊坂幸太郎の書いた文学作品では初めて読みました。でもこの作品は伊坂文学の中でもかなり絶賛されていますね。

初めて読んだのはもう五年以上前ですが、当時は1日で一気に読んだ気がします。

稚拙なのか、はたまた読みやすいように簡潔な表現でまとめたのかは定かではないが、分厚さの割にはあっさり読み終わった気がします。


作品内容は言葉巧みなようだが、正直所々で回りくどく、前半のDNAについてのところはかなり長くて、もう少しきれいにまとまっていて欲しかったです。

また、ストーリーの流れと登場人物からも結末が読めてしまいました。


ただ、僕は伊坂氏の作品は割と好きなので、今度久しぶりに読み返したいと思います。

どうやら映画化されたようだが、映画についてはまだ観ていません。

基本的に邦画は嫌いなのでたぶん観ないとは思いますが、機会あれば観てみようかなと思います。

星の王子様

絵本 星の王子さま

絵本 星の王子さま

深い。

人間には本来真実を見ることのできる「心の目」が備わっている。

自分が大切にしなければいけないことを感じ、それを社会にどう生かすか考えることで、人の心は豊かになる。

しかし何も考えずただ無気力に生きる人間の心はいつまで経っても貧しいまま成長しない。

人は世の中にあるさまざまなことに心を奪われ、見えなくなっている。

そして、いずれ自分の意志で見ようとしなくなる。


要約すると上記のような感じでしょうか。

「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目には見えないんだよ」

というキツネの言葉が深い。


子どもから大人に向けたサン・テグシュペリからのメッセージと認識。