パッション

パッション [DVD]

パッション [DVD]

イエス・キリストが裁判にかけられてから、受難と処刑を受けるまでのシーンを描いたメル・ギブソン監督(敬虔なカトリック教徒)の映画。前々からずっと気になっていた映画ですが、ようやく観ることができました。 映画の大半がイエスに対する拷問シーンで、僕も観ていて大変痛々しく何度も目を背けそうになりました。あまりの凄まじい拷問シーンに、世界ではショック死する人もいたそうです。ただそれだけにジム・カヴィーゼルの演ずるイエス・キリストの演技は、秀逸の一言でもありました。 イエスは律法の掟を重視・遵守することを優先していたファリサイ派をとがめ、相手の立場を考えることや、暖かい配慮というものの大切さを説いていたとそうです。 これは、サドカイ派(サドカイ派は神殿貴族が中心で、霊魂の不滅や死者の復活、天使の存在を否定しており、それもまたファリサイ派との論争の種になっていた)に対する大きな脅威であったため、イエスは政治犯として最終的にローマ帝国ティベリウス帝治下のピラトに罰せられました(福音書に基づく)。 死の間際にキリストが言った、 父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです。」 という言葉を通じ、キリストの考える人類に対する「愛」の重みを感じました。